2014年4月奥飛騨の渓流釣り

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4月に入って気候も安定、渓流釣りには絶好のシーズン開幕といえる。
4月17日から19日まで奥飛騨温泉郷に渓流釣りに出かけた。
平湯の山にも道路の路肩にも雪も残っている。
北アルプスの山並みは冠雪が神々しい。
3日間の最低温度は3℃、ここはまるで冬である。
しかし高原川、蒲田川、平湯川などの水量は多い。
ここしばらくはまとまった雨も降っていないので、北アルプスからの雪代がいよいよ始まった感じがする。
雪代は釣りには大敵である。
雪解け水の流入で水温が下がる。
水かさが高くなり、イワナやヤマメが潜む岩陰や開きが水の底に沈んでしまう。
それだけ釣りのポイントがなくなってしまう。
雪代の影響は通常5月から6月ごろである。
だから雪代の入る前の4月が絶好の機会となる。
しかし今年は雪代が始まっている。
イワナやヤマメはどう反応するのか。
その見極めが釣果に結びつく。

3月に大物のイワナやヤマメに遭遇した川は一変して釣果なし。
私はあたりすらなかった。
ミミズでも川虫でもブドウ虫でも同じであった。
他の川も同じで私一人初日は、坊主であった。
いつもお世話になる民宿たからすぎの天然かけ流しの露天風呂だけは、いつもと同じで優しく身体をほっこりさせてくれる。

二日目は、温泉が流入している川を攻める。
3月には水温が高すぎて釣果が少なかった川である。
今回の水温は10℃、釣りには適温である。
しかし川虫がいない。温泉が流入しているからかもしれない。
ここでもあたりがなかった。
川を探りながらあちこち移動する。
川底も水深もはっきりとわかるくらいの澄んだ本流横を流れる小さな川で27cmのイワナを釣りあげた。
餌はミミズ。やっとの釣果にほっとする。

場所を移動。
3月に穂先をなくした川を攻めることにした。
3月は水しぶきで竿に氷が張り付き、竿をたたむことすらできなかった。
竿を分解しておさめ直したときに、穂先を忘れたらしい。
それから1カ月もたっている。当然穂先はなくなっているはず。
現地で元の場所近くを探すと、石の下に赤い穂先が見えた。
思わずラッキーと声が出る。
ひょっとするといい釣果になるかも、そんな気がした。

冷静に川面をみると右岸に反転流の開きを見つけた。
3月には竿を出していない個所である。
ミミズを餌に反転流の下に投餌して流すと、小さなあたりがあった。
竿を立てるとググーと締め込みがあり、大物がヒットした気配がする。
あせらず竿のしなりを利用して手元に引き寄せ、タモに納めた。
28cmの幅広ヤマメだ。
04のハリスがよく耐えてくれた。
その後も同じ場所で27cmのヤマメ、同サイズのイワナ、26cmのヤマメなど6匹をヒットさせた。
ねばれば尺以上の大物と出会える可能性を秘めてはいたが、これ以上は次回の楽しみにとっておく。
3月に竿を出した個所では、竿すら出せなかった。

川は生き物である。
1月前とは水の流れも水の嵩も違う。
水嵩が変わればポイントも変わる。
前回釣れたからといって必ず同じ結果になるとは限らない。
川を読みポイントを見つけて、竿を出す。
だから渓流釣りは面白い。
今回の再長寸は、蒲田川上流域で釣った30cmのイワナだった。

28cm yamame28cmのヤマメ

30cm iwana尾びれの大きな尺イワナ